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まだOL?

「with」8月号を読んで、女性が働くことについて考えた話。

 

「with」8月号(講談社)でSnowManの記事を掲載していただき、かなり久しぶりに同誌を購入いたしました。なにせ、完全に20代をターゲットにした雑誌ですからね。記事自体は、7月発売の新曲がますます楽しみになるインタビューと、メンバー同士の関係が垣間見えるアンケート。写真も素敵で大変良い記事でした。女性誌でこんなにページ数いただけるなんて、本当にありがたいです。

 

が、話は記事の内容ではありません。

 

「with」は「20代OLを360度サポートする」をコンセプトにしていますが、まず”OL”という言葉が堂々と表紙に掲載されている時点でのけぞりかえりました。単に当方の勉強不足なのかもしれませんが、”OL”という言葉はまだ生きてるんでしたっけ?”OL”を一般名詞的に使用するのは、”東電OL殺人事件”(1997年)までくらいかと思っていました。実際に1997年に博報堂が実施した調査でも、すでに20~30代の働く女性の72.6%が、「OLという言葉は時代に合っていない」と感じているとの結果が出ています。ましてや今日であれば、いわんやなおでしょう。

 

「OL」とはかつて働く女性の呼称として使用されていたBG(Business Girl)に変わる呼び名として、1963年に「女性自身」が「新しい時代の働く女性」をあらわす言葉を公募し、読者投票の結果として誕生した造語です。辞書的な意味は「オフィスで働く女性事務員」ですので、ニュートラルと言えニュートラルな言葉です。もちろん、実態として、オフィスで事務系の仕事をされている女性の方もいらっしゃるです。

 

ですが、日本における「OL」のイメージは「補助的業務を担当する一般職の若い女性社員」ではないかと思うのです。それも「補助的業務を担当する」というよりは「補助的業務しかやらせてもらえない」という、どちらかと言えばネガティブなイメージがあります。働く女性に対する呼称として今でも「OL」を使うことには、個人的に非常に違和感があります。

 

雑誌の内容をみる限り、「OL」を単純に「働く女性」という程度の意味で使用されているようですが、それなら「働く女性」でよくないでしょうか。

 

まず、何と言っても「OL」は完全なる和製英語ですので、「OL」という単語を堂々と使うこと自体がちょっと恥ずかしく感じてしまいます。1963年時点では、変な(?)和製英語は氾濫していたでしょうが、今の時代に和製英語を公の場で堂々と使うことはあまりよろしくないのでは。英語の概念が日本語に訳しきれずに、どんどんカタカナ英語が増殖しつつある昨今の風潮を是とするわけではありませんが、全く意味がわからない和製英語よりはましかと思います。

 

どうしても「O(=ofiice)」を残したいのであれば、せめて「office worker」。「L(=lady)を残したいのは論外です。少なくとも先進国では”Ladyes and gentlemen,”という定型的な呼びかけですら、ジェンダーへの配慮から使用には非常に敏感になっています。Ladyという単語自体がちょっと何というか、社会的規範や伝統的価値観にもとづいた単なる性別としての”女性”ではない含みを感じさせる語です。英英辞典でもすでに「単に”女性”の意として使用するときは注意」となっているので、英語を母語としない日本人であればなおさら使用には気をつけたほうが良いと思います。Office Workerはジェンダーの観点からしても、中立的なので特に問題ないです。

 

ただOffice Workerの、”office”の方の概念も大きく変わりつつあります。特にコロナ禍を経て、今や事務系の仕事をする人であっても、働く場所は”office”とは限りません。働く場所も家だったり、サードプレイスだったりするわけです。働く場所が国内でなくてもよければ、さらに選択肢が広がります。例えばですが、インドネシア政府は、バリ島でワーケーション(=仕事”work”と余暇”vacation”を組み合わせた造語。英語でもそのまま”workation”)する人向けのビザを緩和するなど積極的に人を呼び込もうとしています。バリ島なら日本との時差もないので身体の負担も少ないですし、バリ島で過ごしながら仕事ができるなんて天国か。インドネシアなのにお酒も飲めるし最高ですね。

 

働く場所がOfficeでもなく、Ladyという呼称自体をあまり使わないのだから、むしろ普通に「働く20代女性を応援します」でよくないですかね?ほぼほぼ同じ層をターゲットにしているライバル誌の方は「20代働く女子」とうたっているのに、どうしてこちらはこんなに堂々と「OL」という呼称が存続しているのか不思議です。ちなみにライバル誌の方にもSnowManメンバーの記事が掲載されており、こちらも読み応えありです。

 

出版社の公式HPにも同誌は「流行にも『私を磨く』ことにも興味津々な20代OL」と、堂々と「OL」とうたっているので、会社全体として、特にどなたも疑問に思われていないんでしょうね。発行部数は順調に(?)右下がりとはいえ、まだ10万部出ているようなので、読者もご自身が「OL」と認識されていらっしゃるんでしょうかね。うーん。

 

「with」では今月号から「(読者が選ぶ)OL大賞」の投票が始まります。昨年の投票数は1000程度だったようなので、こういう言い方が適切かわかりませんが、ジャニーズのファンならちょっと本気をだせば、余裕で推しをランクインさせることができる投票だと思います。本来であればSnowManをランクインさせたい気持ちはあるのですが、どうしても「OL大賞」の「OL」が気になってしまうので、ちょっと考え中です。

 

ちなみに、職場で事務職の20代女性に「ねえねえ、『with』とか読む?」と聞いてみたら、「忙しくてそれどころじゃありませんっ!」とのことでした。だよね。

 

(了)